人文科学府 人文基礎専攻 芸術学 分野 芸術学 専修 専修科目 (単位数 1) 選択科目 対象学年: 対象学部等: |
History of Oriental Fine Arts (Seminar V)A
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科目ナンバリングコード: 講義コード: 2023 春クォータ 毎週 水曜5限・水曜6限 伊都イーストゾーン 教員室 教室 E/J科目 (日本語, English) |
授業の概要 |
近代以降、日本に移入され、一定の社会性を担った美術の価値観と近代以前の東アジアにおける造形藝術の価値観は、必ずしも一致しない。たとえば、美術概念のヒエラルヒーにおいて、絵画や彫刻が重視される中で、書は、その末端に位置づけられてきた歴史がある。一方、美術の価値観において、東アジア的な造形藝術の価値観を形成してきた尚古思想や老荘思想は、美術の中に流入し、今日でも見えない制度として大きく働いている。 こうした造形藝術の価値観は、中国において、士大夫階級が文化と政治の両面にわたる担い手となった北宋に隆盛し、元明の実践と理論によって体系づけられてきた。それが長らく中国で継承され、朝鮮や日本などの漢字文化圏で少なからず受容されたのは、文章詩句を自在に操る文人こそが、現在を未来永劫に存続させるために過去を管理できる責任を担い、また人智をこえた神妙なる世界と交信できる人格をもつと、自他ともに是認されてきたからである。中国における造形藝術の言説で、しばしば職業的な工匠が無視され、人為的な造作を評価しない傾向がみられるのも、藝術の担い手の社会性と人格について、こうした文人中心的な価値観が暗黙の前提として働いているからである。 この授業では、東アジアにおける造形藝術の価値観について、中国の文人たちの画論を読み進めながら考えてくものである。 (This class investigates the notion of literati painting through reading text by Susan Bush, The Chinese Literati on Painting: Su Shih (1037-1101) to Tung Ch’i-ch’ang (1555-1636), also with reference to original text in classical Chinese.) | ||||||||||||||||||||||||||||||||
キーワード : 文人画論 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
履修条件 : 履修に必要な知識・能力 : 画像検索、画像の切り出し、パワーポイントによるプレゼンテーション | |||||||||||||||||||||||||||||||||
特記事項 |
教職 : 資格 : | ||||||||||||||||||||||||||||||||
到達目標 |
九州大学人文科学府歴史空間論専攻ディプロマ・ポリシー 九州大学人文科学府言語・文学専攻ディプロマ・ポリシー 九州大学文学部哲学コース・カリキュラムマップ 九州大学文学部歴史学コース・カリキュラムマップ 九州大学文学部文学コース・カリキュラムマップ 九州大学文学部人間科学コース・カリキュラムマップ | ||||||||||||||||||||||||||||||||
授業方法 |
テキスト : ・Susan Bush, The Chinese Literati on Painting: Su Shih (1037-1101) to Tung Ch’i-ch’ang (1555-1636), Second Edition (Hong Kong: Hong Kong University Press, 2012). ※First Edition, Harvard-Yenching Institute Studies XXVII, (Cambridge: Harvard University Press,1971) 参考書 : 適宜、授業において指示する。 授業資料 : 必要なウェッブサイトへの関連リンクなどは、別途、授業で案内します。 授業計画 (授業計画は予定であり、学びの進捗に合わせて変更することがあります。)
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成績評価 |
GPA評価
成績評価基準に関わる補足事項 : 授業で活用する資料等は、別途、定める方式によって、履修者の間で共有するようにします。担当した箇所については、最終的な修正案を2週間以内に提出するようにしてください。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||
学習相談 |
学習相談 : オフィスアワーにおいて対応する 授業以外での学習に当たって : 合理的配慮について : 障害(難病・慢性疾患含む)があり、通常の方法による授業を受けることが困難な場合には、教育目的の本質的な変更など過重な負担を伴わない限り、合理的配慮を受けることができます。合理的配慮とは、教授・学習法の変更、成績評価の方法の変更、授業情報の保障(資料の字幕化、個別の資料配布、録音・撮影の許可)、受講環境の調整などを指します。実際の方法については担当教員と建設的対話を行なった上で決定されます。 <相談窓口> キャンパスライフ・健康支援センター インクルージョン支援推進室(伊都地区センター1号館1階) (電話:092-802-5859 E-mail:inclusion@chc.kyushu-u.ac.jp) |