人文科学府 言語・文学専攻 日本・東洋文学 分野
国語学・国文学 専修
専修科目 (単位数 2)
選択科目
対象学年:
対象学部等:
日本文学特論 I
Japanese Literature (Specialized Lecture I)
講義題目  日本古典書誌学入門
慶應義塾大学附属研究所斯道文庫 教授 佐々木 孝浩
科目ナンバリングコード:
講義コード:
2025 前期
集中
伊都イーストゾーン B-208 教室
M/J科目 (日本語, 古典日本語)
更新情報 : 2025/1/22 (09:33)
授業の概要 従来の古典文学研究方法に閉塞感があるとすれば、もっぱら既存の校訂本文のみを利用してきたことも大きな要因の一つであろう。デジタル技術の発達により、世界中の膨大な数の古典籍の画像がインターネット上などで公開され、誰でも容易にそれらに接して研究に利用できるようになり、新たな研究の可能性が広がっているのに、従来の研究の枠組みの中にとどまっているのはもったいなく、残念なことである。新しくより深い研究を行うためには、膨大なデジタルデータとも上手く付き合っていく必要があるが、そのためには文学テキストを保存する媒体である書物についての知識が必須となる。同じデジタル画像を見ても、書物に関する知識を有する者と有さない者では、得られる情報の量と質に大きな差があるためである。
本講義では、デジタル時代に対応しうる書物に関する知識を身に付けるために、奈良時代から江戸時代までの実物資料に触れながら、書物の材料である紙の種類と、書物の形態である装訂、その装訂とそこに保存されるテキストとの相関関係などを中心に説明するとともに、古典籍調査のポイントや、書物の知識を古典研究に具体的に応用する方法について紹介する。

(If there is a sense of stagnation in the traditional methods of studying Japanese classical literature, one of the major reasons is that they have only used existing edited texts. With the development of digital technology, images of a huge number of classical books from around the world are now available on the Internet, making them easily accessible to anyone for research, and expanding the possibilities for new research. It would be a waste to remain within the framework of traditional research. In order to conduct new and deeper research, it is necessary to deal effectively with the vast amount of digital data, but knowledge of books as a medium for preserving literary texts is essential. Even when looking at the same digital image, there is a large difference in the amount and quality of information obtained between those who have knowledge of books and those who do not.
In order to acquire knowledge of Japanese classical books that can be adapted to the digital age, this lecture will touch on actual materials from the Nara period to the Edo period, and will mainly explain the types of paper used to make books, the form of books, and the correlation between the binding and the text preserved therein. It will also introduce the key points of classical book research and concrete ways to apply knowledge of books to classical research.)
キーワード : 和本 古典籍 書誌学
履修条件 :
履修に必要な知識・能力 : 崩し字の読解能力があることが望ましいが、必須ではない。
特記事項 9月第3週(9/16〜19)に開講予定。
古い資料に触れるので、授業の前後に石鹼で手を洗って欲しい。
遠隔/対面 Moodle 情報
対面授業
リアルタイム-オンライン授業
ハイブリッド授業(対面+オンライン)
オンデマンド型授業
課題提出型授業

教職 :
資格 :
到達目標
かなり優れている 優れている 及第である 一層の努力が必要
G_B-1-1a [修士:資料の蒐集・分析能力]
古典籍やそのデジタルデータの情報を蒐集し、書誌学の専門的な方法論にもとづいて整理・分析することができる。
時代やジャンルを超えて、古典籍およびそのデジタルデータの情報を蒐集し、書誌学的な方法論にもとづいて整理・分析することができる。 自分の専門とする時代やジャンルの古典籍およびそのデジタルデータの情報を蒐集し、書誌学的な方法論にもとづいて整理・分析することができる。 自分の研究対象とする作品の古典籍およびそのデジタルデータの情報を蒐集し、書誌学的な方法論にもとづいて整理・分析することができる。 自分の研究対象とする作品の特定の伝本について、書誌学的な方法論にもとづいて整理・分析することができる。
G_B-1-1c [修士:文献・データの収集・構築]
古典籍やそのデジタルデータの情報を調査し、その結果を分析可能な書誌データとして構築することができる。
時代やジャンルを超えて、古典籍およびそのデジタルデータの情報を蒐集し、その結果を分析可能な書誌データとして構築することができる。 自分の専門とする時代やジャンルの古典籍およびそのデジタルデータの情報を蒐集し、その結果を分析可能な書誌データとして構築することができる。 自分の研究対象とする作品の古典籍およびそのデジタルデータの情報を蒐集し、その結果を分析可能な書誌データとして構築することができる。 自分の研究対象とする作品の特定の伝本について調査し、その結果を分析可能な書誌データとして構築することができる。
九州大学文学部ディプロマ・ポリシー
九州大学文学部哲学コース・カリキュラムマップ(2025年度版)   九州大学文学部歴史学コース・カリキュラムマップ(2025年度版)
九州大学文学部文学コース・カリキュラムマップ(2025年度版)   九州大学文学部人間科学コース・カリキュラムマップ(2025年度版)
九州大学人文科学府人文基礎専攻ディプロマ・ポリシー   九州大学人文科学府人文基礎専攻・カリキュラムマップ(2025年度版)
九州大学人文科学府歴史空間論専攻ディプロマ・ポリシー   九州大学人文科学府歴史空間論専攻・カリキュラムマップ(2025年度版)
九州大学人文科学府言語・文学専攻ディプロマ・ポリシー   九州大学人文科学府言語・文学専攻・カリキュラムマップ(2025年度版)
授業方法
授業形態(項目) 授業形態(内容)
講義
外国語演習
原典資料演習
実習/フィールド調査
Problem-Based Learning (問題発見・解決型学習)
学生のプレゼンテーション
Moodle の使用
学外実習
野外実習

テキスト : 紙媒体のテキストを配布します。
参考書 : 藤井隆『日本古典書誌学総説』 和泉書店 1991
堀川貴司『書誌学入門 古典籍を見る・知る・読む』 勉誠出版 2010
大沼晴暉『図書大概』 汲古書院 2011
佐々木孝浩『日本古典書誌学論』笠間書院 2016 
慶應義塾大学附属研究所斯道文庫編『訂正新版 図説 書誌学 古典籍を学ぶ』勉誠社 2023
授業資料 :

授業計画 (授業計画は予定であり、学びの進捗に合わせて変更することがあります。)
進度・内容・行動目標等 講義 演習・その他 授業時間外学習
1 日本古典書誌学の紹介と学界の現状説明
2 和紙の種類1:歴史と素材による種類について
3 和紙の種類2:装飾とその使用傾向について
4 装訂の種類1:書物の歴史と巻子装について
5 装訂の種類2:折本装と粘葉装について
6 装訂の種類3:綴葉装について
7 装訂の種類4:袋綴装について
8 装訂の種類5:その他の特殊な装訂と改装について
9 装訂と内容の関係1:写本に関する問題
10 装訂と内容の関係2:版本に関する問題
11 和本の調査法1:書誌情報の取り方
12 和本の調査法2:奥書・刊記と時代判定
13 書誌学応用の方法1:勅撰和歌集・『源氏物語』
14 書誌学応用の方法2:『平家物語』・『枕草子』その他
15 まとめと日本古典書誌学の未来について

成績評価
観点→
成績評価方法
G_B-1-1a
[修士:資料の蒐集・分析能力]
G_B-1-1c
[修士:文献・データの収集・構築]
備考(欠格条件、割合等)
レポート 70%
授業への貢献度 30%

GPA評価
A B C D F
授業を通じて、総じて「かなり優れている」に相当する活動を行った。 授業を通じて、概ね「優れている」を超える活動を行った。 授業を通じて、「及第する」に相当する活動を行った。 授業を通じて、総じて「及第する」には達しないものの、それに近い活動を行った。 授業を通じて、「一層の努力が必要」の活動にとどまった。

成績評価基準に関わる補足事項 :
学習相談 学習相談 : 授業の前後やメールで受け付ける。

授業以外での学習に当たって :

合理的配慮について :
障害(難病・慢性疾患含む)があり、通常の方法による授業を受けることが困難な場合には、教育目的の本質的な変更など過重な負担を伴わない限り、合理的配慮を受けることができます。合理的配慮とは、教授・学習法の変更、成績評価の方法の変更、授業情報の保障(資料の字幕化、個別の資料配布、録音・撮影の許可)、受講環境の調整などを指します。実際の方法については担当教員と建設的対話を行なった上で決定されます。
<相談窓口> キャンパスライフ・健康支援センター インクルージョン支援推進室(伊都地区センター1号館1階)
(電話:092-802-5859 E-mail:inclusion@chc.kyushu-u.ac.jp)