人文科学府 言語・文学専攻 日本・東洋文学 分野
国語学・国文学 専修
専修科目 (単位数 2)
選択科目
対象学年:
対象学部等:
日本語学特論 I
Japanese Linguistics (Specialized Lecture I)
講義題目  神の翻訳史 ー 方法としての翻訳文化史 ー
奈良女子大学研究院人文科学系 教授 鈴木 広光
科目ナンバリングコード:
講義コード:
2025 後期
集中
伊都イーストゾーン B-104 教室
M/J科目 (日本語, ラテン語)
更新情報 : 2025/2/22 (23:20)
授業の概要 本講義では、16〜17世紀の日本イエズス会、19世紀に中国・日本の英米プロテスタント各派が宗教書や聖書をどのように翻訳したのかを、原典と訳書というテクスト・レベルでの対照、「適応」のような布教方針との関係、翻訳のために行われた目標言語や古典の研究との関係といった観点から多角的に分析する。またオスマン帝国やインドといった多言語地域で行われた聖書翻訳事業を背景に据えることで、翻訳が社会における言語編成にどのように関与するのかなどについても考察を及ぼしたい。この授業を通して、正確な情報の伝達という観点ばかりではない、翻訳という営為の多面的な性格について考える機会にしてほしい。

(In this lecture, we will analyze how the Japanese Jesuits in the 16th and 17th centuries and the Anglo-American Protestants in China and Japan in the 19th century translated religious books and the Bible from various perspectives: textual analysis at the level of original and translation, relationship with missionary policies such as “adaptation,” relationship with the target language and classical studies conducted for the translation The study will be analyzed from various perspectives, including the following. In addition, we will examine the role of translation in the organization of language in a society by placing the Bible translation projects in multilingual regions such as the Ottoman Empire and India in the context of the translation of the Bible. We hope that this class will provide an opportunity to consider the multifaceted nature of translation, not only from the perspective of the transmission of accurate information, but also from other perspectives.)
キーワード : 翻訳 日本イエズス会 適応 聖書中国語訳 聖書日本語訳 言語編成
履修条件 : なし
履修に必要な知識・能力 : なし
特記事項 開講時期 2026年2月中旬
遠隔/対面 Moodle 情報
対面授業
リアルタイム-オンライン授業
ハイブリッド授業(対面+オンライン)
オンデマンド型授業
課題提出型授業

教職 :
資格 :
到達目標
かなり優れている 優れている 及第である 一層の努力が必要
G_B-1-2a [修士:文献の読解力]
過去に蓄積された重要な文献、とりわけ古典を厳密かつ精確に読解し、先行研究を踏まえつつ批判的に考察することができる
古典的資料およびその研究文献を厳密かつ精確に読解し、先行研究を踏まえつつ批判的に考察することが十分にできる。 古典的資料およびその研究文献を厳密かつ精確に読解し、先行研究を踏まえつつ批判的に考察することができる。 古典的資料およびその研究文献を厳密かつ精確に読解し、先行研究を踏まえつつ考察することができる。 古典的資料およびその研究文献の内容を把握できる程度に読むことができる。
九州大学文学部ディプロマ・ポリシー
九州大学文学部哲学コース・カリキュラムマップ(2025年度版)   九州大学文学部歴史学コース・カリキュラムマップ(2025年度版)
九州大学文学部文学コース・カリキュラムマップ(2025年度版)   九州大学文学部人間科学コース・カリキュラムマップ(2025年度版)
九州大学人文科学府人文基礎専攻ディプロマ・ポリシー   九州大学人文科学府人文基礎専攻・カリキュラムマップ(2025年度版)
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九州大学人文科学府言語・文学専攻ディプロマ・ポリシー   九州大学人文科学府言語・文学専攻・カリキュラムマップ(2025年度版)
授業方法
授業形態(項目) 授業形態(内容)
講義 授業担当教員による解説(又は板書)を主とした形態であり,時折,学生との問答を通じて,関連の知識を深めていきます。
外国語演習
原典資料演習
実習/フィールド調査
Problem-Based Learning (問題発見・解決型学習)
学生のプレゼンテーション
Moodle の使用
学外実習
野外実習

テキスト : 電子媒体(講義担当者が作成したテキストをpdf化)
参考書 : 齋藤晃編(2020)『宣教と適応 グローバル・ミッションの近世』(名古屋大学出版会)
授業資料 :

授業計画 (授業計画は予定であり、学びの進捗に合わせて変更することがあります。)
進度・内容・行動目標等 講義 演習・その他 授業時間外学習
1 翻訳とはどのような言語活動かを理解する。
2 日本イエズス会の出版活動と宗教書の原典について概観する。
3 『コンテムツスムンヂ』を例に原典探索方法を知り、注意すべき問題点について理解する。
4 『コンテムツス・ムンヂ』の翻訳方法を通して、テクストの翻訳のあり方について考察する。
5 『コンテムツスムンヂ』における「大切」の翻訳方法を通して、翻訳独自の表現論理について考察する。
6 神の訳語「大日」を例に、翻訳とイエズス会が選択した「適応」方針の関係について考察する。
7 イエズス会の翻訳宗教書に見える仏教語「色」を例に、相互理解の媒介項だった語が術語に移行する過程を考察する。
8 バレト写本の「郷談」を例に、文献に残された言語表現の「意味」の再構方法を模索する。
9 聖書中国語訳史における訳語問題について概観する。
10 キリスト教の神の翻訳について「上帝」派と「神」派が対立した根底にある言語観、異文化に対する態度の相違について考察する。
11 聖霊が翻訳された経緯について、宣教師たちの中国思想理解との関係から考察する。
12 中国語訳聖書の訳語が日本語訳に及ぼした影響について考える。
13 プロテスタント宣教師による世界的な聖書翻訳事業を概観し、中国語訳、日本語訳の位置づけを理解する。
14 聖書翻訳が多言語地域の言語編成にどのように関与したのかを、オスマン帝国とインドを例に考察する。
15 翻訳という営為の多様性についてまとめ、理解を深める。

成績評価
観点→
成績評価方法
G_B-1-2a
[修士:文献の読解力]
備考(欠格条件、割合等)
期末試験

GPA評価
A B C D F
授業を通じて、総じて「かなり優れている」に相当する活動を行った。 授業を通じて、概ね「優れている」を超える活動を行った。 授業を通じて、「及第する」に相当する活動を行った。 授業を通じて、総じて「及第する」には達しないものの、それに近い活動を行った。 授業を通じて、「一層の努力が必要」の活動にとどまった。

成績評価基準に関わる補足事項 :
学習相談 学習相談 :

授業以外での学習に当たって :

合理的配慮について :
障害(難病・慢性疾患含む)があり、通常の方法による授業を受けることが困難な場合には、教育目的の本質的な変更など過重な負担を伴わない限り、合理的配慮を受けることができます。合理的配慮とは、教授・学習法の変更、成績評価の方法の変更、授業情報の保障(資料の字幕化、個別の資料配布、録音・撮影の許可)、受講環境の調整などを指します。実際の方法については担当教員と建設的対話を行なった上で決定されます。
<相談窓口> キャンパスライフ・健康支援センター インクルージョン支援推進室(伊都地区センター1号館1階)
(電話:092-802-5859 E-mail:inclusion@chc.kyushu-u.ac.jp)