文学部 人文学科 人間科学コース
言語学・応用言語学 専門分野
専門分野科目 (単位数 1)
選択科目
対象学年:
対象学部等:
言語学・応用言語学講義 XIIA
Linguistics and Applied Linguistics (Lecture XII)A
講義題目  日本語・琉球語アクセントの調査分析
熊本県立大学文学部 准教授 小川 晋史
科目ナンバリングコード: LET-HUM2722J
講義コード:
2024 前期
集中
伊都イーストゾーン 教室
E/J科目 (日本語, English)
更新情報 : 2024/8/7 (15:05)
授業の概要 アクセント研究は言語研究の中でも「職人技」などと言われたりもするが、そのフィールド調査に関して言えば、基本的な概念や注意点を抑えたうえで、現地で話者や状況にあわせた多少の応用を効かせながら記述していくという点においては特に特別というわけではない。本授業は最終的に日本語と琉球語におけるアクセント調査ができるように、実践的な内容に比重を置きつつ進めていく。具体的には以下の3つのパートからなる。
・日本語と琉球語における諸方言のアクセントを調査分析していくために必要な概念や注意点について学ぶ。
・琉球語におけるこの四半世紀のアクセント研究史を追いつつ、琉球語に特徴的なアクセントについても学ぶ。
・アクセント調査の模擬実習。

(This course will focus on practical content, aiming to enable students to conduct accent research in both Japanese and Ryukyuan languages. The course consists of the following three parts:

・Learning the concepts and considerations necessary for investigating and analyzing the accents of various dialects in Japanese and Ryukyuan languages.
・Studying the history of accent research in Ryukyuan languages over the past quarter-century, while also learning about the distinctive accents of Ryukyuan languages.
・Conducting accent research exercises.)
キーワード :
履修条件 :
履修に必要な知識・能力 : 言語学に関する概論レベルの基礎的な知識。アクセントに関する知識として「類別語彙」とは何か理解していることが望ましい。
特記事項 集中講義で行う。開講時期は9月18日(1限)〜9月20日(5限)の予定。
遠隔/対面 Moodle 情報
対面授業
リアルタイム-オンライン授業
ハイブリッド授業(対面+オンライン)
オンデマンド型授業
課題提出型授業

教職 :
資格 :
到達目標
かなり優れている 優れている 及第である 一層の努力が必要
U_C-1-2 [研究手法]
基本的なアクセント研究手法と使用される概念について理解し、話者からの聞き取り調査にそれを生かすことができる。
調査研究に関わる基本的な概念を調査計画に生かし、常に考えながら調査を多様な視点で進めていくことができる。 調査研究に関わる基本的な概念を調査計画と調査に生かすことができる。 調査研究に関わる基本的な概念を踏まえた調査計画を作ることができる。 調査研究に関わる基本的な概念を理解している。
U_C-1-1 [文献分析力]
話者から聞き取って記述したアクセントについて、言語学的な知識を生かしつつ妥当な分析をすることができる。
アクセント体系を詳細に描き出し、ほぼ例外がない分析と問題点の洗い出しができている。 アクセント体系をかなり詳細に描けており、分析の例外が少ない。 アクセント体系全体として大きな問題のないような分析ができる。 アクセント体系を描くうえで、全体的な方向性としてはめどが立っている。
九州大学文学部ディプロマ・ポリシー   九州大学人文科学府人文基礎専攻ディプロマ・ポリシー
九州大学人文科学府歴史空間論専攻ディプロマ・ポリシー   九州大学人文科学府言語・文学専攻ディプロマ・ポリシー
九州大学文学部哲学コース・カリキュラムマップ   九州大学文学部歴史学コース・カリキュラムマップ
九州大学文学部文学コース・カリキュラムマップ   九州大学文学部人間科学コース・カリキュラムマップ
授業方法
授業形態(項目) 授業形態(内容)
講義
外国語演習
原典資料演習
実習/フィールド調査
Problem-Based Learning (問題発見・解決型学習)
学生のプレゼンテーション
Moodle の使用
学外実習
野外実習

テキスト : 必要に応じて資料を紙で配布する。
参考書 : 窪薗晴夫(著)『一般言語学から見た 日本語のプロソディー 鹿児島方言を中心に』くろしお出版、2021年。※特に1〜3章まで
授業資料 : 適宜授業中に指示する。

授業計画 (授業計画は予定であり、学びの進捗に合わせて変更することがあります。)
進度・内容・行動目標等 講義 演習・その他 授業時間外学習
1 アクセントの調査分析に関わる基本的な概念について1 参考書の該当箇所を確認しておく。(1章)
2 アクセントの調査分析に関わる基本的な概念について2 参考書の該当箇所を確認しておく。(1章)
3 アクセントの調査分析に関わる基本的な概念について3 参考書の該当箇所を確認しておく。(1章)
4 鹿児島方言の分析1 参考書の該当箇所を確認しておく。(2章)
5 鹿児島方言の分析2 参考書の該当箇所を確認しておく。(3章)
6 琉球語アクセント研究史1 授業中に指示された資料に目を通しておく。
7 琉球語アクセント研究史2 授業中に指示された資料に目を通しておく。
8 琉球語アクセント研究史3 授業中に指示された資料に目を通しておく。
9 琉球語アクセント研究史4 授業中に指示された資料に目を通しておく。
10 琉球語アクセント研究史5 授業中に指示された資料に目を通しておく。
11 アクセント調査実習1 フィールドワーク 自身の順番が来たときに、話者に何をどのように聞くか考えておく。
12 アクセント調査実習2 フィールドワーク 自身の順番が来たときに、話者に何をどのように聞くか考えておく。
13 アクセント調査実習3 フィールドワーク 自身の順番が来たときに、話者に何をどのように聞くか考えておく。
14 各自の分析結果の発表 フィールドワーク 他の人の分析と自分の分析の違いについて考える。
15 全体の総括 自分の調査分析の見直し。

成績評価
観点→
成績評価方法
U_C-1-2
[研究手法]
U_C-1-1
[文献分析力]
備考(欠格条件、割合等)
プレゼンテーション 20%
レポート 80%

GPA評価
A B C D F
授業を通じて、総じて「かなり優れている」に相当する活動を行った。 授業を通じて、概ね「優れている」を超える活動を行った。 授業を通じて、「及第する」に相当する活動を行った。 授業を通じて、総じて「及第する」には達しないものの、それに近い活動を行った。 授業を通じて、「一層の努力が必要」の活動にとどまった。

成績評価基準に関わる補足事項 : 「プレゼンテーション」はアクセント調査実習での振る舞い、および、自身によるアクセント分析結果の口頭による説明を見る。
「レポート」はアクセント分析結果をまとめたものを最後の授業時間中に提出してもらう。
学習相談 学習相談 :

授業以外での学習に当たって :

合理的配慮について :
障害(難病・慢性疾患含む)があり、通常の方法による授業を受けることが困難な場合には、教育目的の本質的な変更など過重な負担を伴わない限り、合理的配慮を受けることができます。合理的配慮とは、教授・学習法の変更、成績評価の方法の変更、授業情報の保障(資料の字幕化、個別の資料配布、録音・撮影の許可)、受講環境の調整などを指します。実際の方法については担当教員と建設的対話を行なった上で決定されます。
<相談窓口> キャンパスライフ・健康支援センター インクルージョン支援推進室(伊都地区センター1号館1階)
(電話:092-802-5859 E-mail:inclusion@chc.kyushu-u.ac.jp)