文学部 人文学科 文学コース
国語学・国文学 専門分野
専門分野科目 (単位数 2)
選択科目
対象学年:
対象学部等:
国語学講義 III
Japanese Linguistics (Lecture III)
講義題目  上代語概説 ーとりわけ副詞・助詞の諸問題についてー
講師 古川 大悟
科目ナンバリングコード: LET-HUM3510J
講義コード:
2024 前期
毎週 金曜2限
伊都イーストゾーン E109 教室
E/J科目 (日本語, English)
更新情報 : 2024/9/18 (10:55)
授業の概要 上代日本語研究において、どのようなことがこれまでに研究され、どのようなことが課題として残されているかを解説します。既存の知識を単に伝達するのではなく、これから考えなければならない点も含めて、問題点を共有し、考える足がかりを作りたいと思います。上代語に関連する内容については広く扱いますが、今学期は主な話題として、副詞・助詞の諸問題をとりあげます。副詞・助詞(複合助詞を含む)は、現代語研究あるいは通時的変化の研究が大きく進みつつあり、上代語でも考えなければならない点が多く残されているためです。なお、上代語を分析するための基礎知識(資料論など)の解説を適宜はさみますから、講義は単線的には進まず、しばしば逸脱があります。
第1回 ガイダンス 国語学という分野
第2回 資料論(1)東歌・防人歌に記された方言とその研究史
第3回 資料論(2)上代特殊仮名遣いと資料性
第4回 資料論(3)言語生活・言語生活史
第5回 係助詞論(1)喚体と述体、述定と装定など
第6回 係助詞論(2)係り結びの起源と喚体
第7回 係助詞論(3)助詞「し」の説
第8回 係助詞論(4)応答詞とその分化
第9回 ブレイク 近年の研究書の紹介
第10回 副詞論(1)続・応答詞とその分化
第11回 副詞論(2)陳述副詞と様相性
第12回 副詞論(3)程度副詞と量性
第13回 副詞論(4)情態副詞の扱いをめぐって
第14回 いわゆる「第二機構」のまとめ
第15回 期末試験

(In this lecture, we will clarify various issues in the study of the Japanese language of the Nara period.)
キーワード : 上代語(奈良時代語)、副詞、助詞、萬葉集
履修条件 : とくになし。
履修に必要な知識・能力 : 大学入試レベルの古典日本語の読解力があること。
特記事項
遠隔/対面 Moodle 情報
対面授業
リアルタイム-オンライン授業
ハイブリッド授業(対面+オンライン)
オンデマンド型授業
課題提出型授業

教職 : 教職(国語)
資格 :
到達目標
かなり優れている 優れている 及第である 一層の努力が必要
U_B-2 [専門分野の知識と理解]
上代日本語について議論するための基礎知識と考え方を理解する。
上代日本語について議論するための基本的な知識と考え方を、的確かつ具体的に説明することができる。
U_B-3c [文学コース固有の課題]
上代日本語に関する現在の研究状況と、その課題について指摘することができる。
上代日本語研究における課題を理解し、自分自身の研究テーマ(リサーチ・クエスチョン)を設定することができる。
九州大学文学部ディプロマ・ポリシー   九州大学人文科学府人文基礎専攻ディプロマ・ポリシー
九州大学人文科学府歴史空間論専攻ディプロマ・ポリシー   九州大学人文科学府言語・文学専攻ディプロマ・ポリシー
九州大学文学部哲学コース・カリキュラムマップ   九州大学文学部歴史学コース・カリキュラムマップ
九州大学文学部文学コース・カリキュラムマップ   九州大学文学部人間科学コース・カリキュラムマップ
授業方法
授業形態(項目) 授業形態(内容)
講義 配布資料、板書、口頭説明による。
外国語演習
原典資料演習
実習/フィールド調査
Problem-Based Learning (問題発見・解決型学習)
学生のプレゼンテーション
Moodle の使用
学外実習
野外実習

テキスト : 毎回、資料を配布する。
なお、様々な文献を扱う都合上、授業当日の資料は紙でのプリント配布のみとする。授業中にタブレットでメモをとるなど、資料を電子ファイルで使用したい場合は、各自でスキャンするなどの工夫をお願いしたい。
参考書 : 講義で言及する論文や著書を、長期休暇なども利用して、すべて読むことが望ましい。
授業資料 : 授業後、電子ファイルでの配布が可能なものは、Moodleにアップする。

授業計画 (授業計画は予定であり、学びの進捗に合わせて変更することがあります。)
進度・内容・行動目標等 講義 演習・その他 授業時間外学習
1 導入(資料や基礎知識の解説) 参考文献として示された論文を読む
2 トピックに関する講義 参考文献として示された論文を読む
3 総括 参考文献として示された論文を読む

成績評価
観点→
成績評価方法
U_B-2
[専門分野の知識と理解]
U_B-3c
[文学コース固有の課題]
備考(欠格条件、割合等)
期末試験 100点満点。
授業時の提出コメント 優秀なものにつき、期末試験に加点。

GPA評価
A B C D F
授業を通じて、総じて「かなり優れている」に相当する活動を行った。 授業を通じて、概ね「優れている」を超える活動を行った。 授業を通じて、「及第する」に相当する活動を行った。 授業を通じて、総じて「及第する」には達しないものの、それに近い活動を行った。 授業を通じて、「一層の努力が必要」の活動にとどまった。

成績評価基準に関わる補足事項 : 授業の最終回に、筆記試験を行います。試験の方式については、授業時に指示します。
学習相談 学習相談 :

授業以外での学習に当たって :

合理的配慮について :
障害(難病・慢性疾患含む)があり、通常の方法による授業を受けることが困難な場合には、教育目的の本質的な変更など過重な負担を伴わない限り、合理的配慮を受けることができます。合理的配慮とは、教授・学習法の変更、成績評価の方法の変更、授業情報の保障(資料の字幕化、個別の資料配布、録音・撮影の許可)、受講環境の調整などを指します。実際の方法については担当教員と建設的対話を行なった上で決定されます。
<相談窓口> キャンパスライフ・健康支援センター インクルージョン支援推進室(伊都地区センター1号館1階)
(電話:092-802-5859 E-mail:inclusion@chc.kyushu-u.ac.jp)