文学部 人文学科 歴史学コース 朝鮮史学 専門分野 専門分野科目 (単位数 1) 選択科目 対象学年: 対象学部等: |
Korean History (Lecture IV)A
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科目ナンバリングコード: LET-HUM3362J 講義コード: 2024 春クォータ 毎週 金曜2限 伊都イーストゾーン B101 教室 M/J科目 (日本語, 古典漢文) |
授業の概要 |
近年大規模な自然災害や環境問題の深刻化をうけ、歴史学では環境史が注目されている。朝鮮史研究でも関連の動向が生まれているが、いまだ草創段階である。しかも関心が集まりやすいのは、気候変動、森林破壊など、現代人の生活感覚に密着した、「目につきやすい」領域に偏っている。 一方、河川などの内水面環境は、多くの現代人にとっては生活・生業から無縁・疎遠なものとして忘却され、「隠れた」環境問題となって放置されやすい状況にある。しかし内水面環境は、人間の生命の健康と安全をいまも深いところで規定している。まして近代以前の社会においては、より切実な生存条件であった。 2009〜12年に韓国政府が推進した四大河川再生事業は、現代の韓国人が、いざ自国の内水面環境問題に直面した際、これを考えるための前提となるべき人文学知−歴史上、朝鮮半島において人間は内水面環境といかなる関係をもって暮らしてきたのか/韓国人の人生・暮らしにとって内水面環境とは何だったのか−が欠如していたことを露呈させた。 今年度の授業では、以上の問題意識のもと、朝鮮半島における内水面環境と人間の関係の歴史を考える第一歩として、具体的な局面の事実関係を観察していく。前学期(朝鮮史学講義W/WA/WB)では「内水面における漁撈」をめぐる諸問題をとりあげ、後学期(朝鮮歴史文化論講義 Y/YA/YB)では「利水や舟運など、水を使うこと/水辺を使うこと」に焦点をあてる。どちらか一方の受講でも完結するように設計するが、両学期を通じて受講すると、より幅広い理解が得られるだろう。 前学期授業では、主に朝鮮時代(1392〜1910)を舞台として、人びとがどのような淡水魚を採捕し、その際どのような技術を駆使したのか、人びとが魚の採捕や消費にどのような意味を見いだしていたのか、内水面で水産資源以外の様々な資源を獲得する活動との間にどのような関係が発生するのか、魚と「魚をとる人」以外の様々な立場の人間・生物種との間にどのような「絡まり合い」の関係が展開するのか、をみていくことにする。 なお、必ず朝鮮史学講義WBと合わせて受講すること、 (This course provides an in-depth examination of the inland water environmental history of Korea, focusing fishing.) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
キーワード : | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
履修条件 : 朝鮮史学講義WBと合わせて受講すること 履修に必要な知識・能力 : | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
特記事項 |
教職 : 資格 : | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
到達目標 |
九州大学人文科学府歴史空間論専攻ディプロマ・ポリシー 九州大学人文科学府言語・文学専攻ディプロマ・ポリシー 九州大学文学部哲学コース・カリキュラムマップ 九州大学文学部歴史学コース・カリキュラムマップ 九州大学文学部文学コース・カリキュラムマップ 九州大学文学部人間科学コース・カリキュラムマップ | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
授業方法 |
テキスト : 毎回の授業資料をmoodleを通じて事前配付します。 参考書 : 授業資料 : 授業計画 (授業計画は予定であり、学びの進捗に合わせて変更することがあります。)
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成績評価 |
GPA評価
成績評価基準に関わる補足事項 : 毎回のコメント提出は1回欠けるごとにマイナス4点とします(初回を除きます)。 提出されたコメントも内容を伴っていることが評価条件です。 期末レポートの課題は最終授業回に発表します。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
学習相談 |
学習相談 : 授業後。あるいはメール(morihira*lit.kyushu-u.ac.jp。*は@に直してください)で連絡してください。 授業以外での学習に当たって : 合理的配慮について : 障害(難病・慢性疾患含む)があり、通常の方法による授業を受けることが困難な場合には、教育目的の本質的な変更など過重な負担を伴わない限り、合理的配慮を受けることができます。合理的配慮とは、教授・学習法の変更、成績評価の方法の変更、授業情報の保障(資料の字幕化、個別の資料配布、録音・撮影の許可)、受講環境の調整などを指します。実際の方法については担当教員と建設的対話を行なった上で決定されます。 <相談窓口> キャンパスライフ・健康支援センター インクルージョン支援推進室(伊都地区センター1号館1階) (電話:092-802-5859 E-mail:inclusion@chc.kyushu-u.ac.jp) |