人文科学府 人文基礎専攻 哲学・倫理学 分野
倫理学 専修
専修科目 (単位数 1)
選択科目
対象学年:
対象学部等:
日本倫理学研究 IA
Japanese Ethics (Seminar I)A
講義題目  和辻哲郎の日本思想史研究(3)
准教授 飯嶋 裕治
科目ナンバリングコード:
講義コード:
2026 秋クォータ
毎週 月曜2限
伊都イーストゾーン B-103 教室
J科目 (日本語, 日本語)
更新情報 : 2026/9/15 (15:49)
授業の概要 【講義題目】和辻哲郎の日本思想史研究(3)

【授業の概要】
大きなテーマ・目標は、和辻哲郎(1889〜1960)が生涯を通じて取り組んだ「日本思想史研究」の全体像を捉えることにある。またそれに加えて、「そもそも思想史研究とは何か」について理解を深めることも目指したい。

和辻は20代の頃から晩年にいたるまで一貫して、日本の種々の文化産物の具体的な解釈を行なう「思想史」的な研究に取り組み続けてきた。時期によってその名称は「文化史」「精神史」「倫理思想史」と移り変わっていくが、その全体像を捉えるためには、各時期の研究に関して特に以下の点の解明が重要だと考えている。

(1)「日本文化史」研究の時期:1910年代〜20年代前半
大正時代の若き和辻がいかなる時代背景や経緯のなかで日本文化史研究を開始させていたのかを詳しく追跡し、その当初の問題意識(動機・目的・方法等)について確認する。
(2)「日本精神史」研究の時期:1920年代後半〜30年代
和辻はこの時期に倫理学研究も並行して進めていたが、そこでの理論的な考察が精神史研究の方にもフィードバックされ、その方法論的反省が深められることになる。ここでは特に彼の倫理学理論と精神史研究との相互補完的な関係性が重要なポイントになる。
(3)「日本倫理思想史」研究の時期:1940年代以降
和辻の思想史研究の集大成となる主著『日本倫理思想史』(上下巻・1952年)において、以上に見てきた問題意識や方法論がどのように実践され実現されたか(あるいはされなかったか)について具体的に検証し、最終的にはどんな思想史的眺望が描き出されるにいたっていたのかを確かめる。

昨年度までに、(1)に関する講義、(2)に関する演習を行なってきたが、今学期は(3)に関する演習を実施する。
具体的には『日本倫理思想史』の緒論、第一編、第二編を読むことで、和辻自身が描き出す思想史的眺望やその背後にある方法論・歴史観を検討することにしたい。

*この授業は春・夏学期の連続受講を前提としており、どちらか一方のみの受講は不可。
*昨年度までの授業を受講していなくともまったく問題ない。

(The primary objective of this course is to grasp the overall picture of the “Study of Japanese Intellectual History” that Tetsuro Watsuji (1889–1960) pursued throughout his life. In addition, we aim to deepen our understanding of the fundamental question: “What, exactly, is the study of intellectual history?”
From his twenties through his later years, Watsuji consistently engaged in “intellectual history” research that involved concrete interpretations of various Japanese cultural products, although the term itself changed over time—from “cultural history” to “spiritual history (Geistesgeschichte)” to “history of ethical thought”. This semester’s course will focus on a close reading of his magnum opus, A History of Japanese Ethical Thought (1952).)
キーワード : 和辻哲郎、日本倫理思想史、思想の重層性
履修条件 :
履修に必要な知識・能力 :
特記事項
遠隔/対面 Moodle 情報
● 対面授業 課題提出等でMoodleを使用する。
https://moodle.s.kyushu-u.ac.jp/course/view.php?id=74312
開講前にコースページに自己登録しておくこと。
リアルタイム-オンライン授業
ハイブリッド授業(対面+オンライン)
オンデマンド型授業
課題提出型授業

教職 :
資格 :
到達目標
かなり優れている 優れている 及第である 一層の努力が必要
G_B-1-2a [修士:文献の読解力]
過去に蓄積された重要な文献、とりわけ古典を厳密かつ精確に読解し、先行研究を踏まえつつ批判的に考察することができる。
哲学・思想史分野の基本文献を正確に解釈、分析することができる。 哲学・思想史分野の基本文献を正確に解釈、分析することができない。
G_B-2-1 [修士:知識・理解の深化と統合]
専門分野の内容に関する深い理解と、学問固有の思考方法を獲得し、高度に専門的な知識を有機的に総合できる。
過去の思想やその表現に対する批判的考察を通じて、人間存在を深く理解し、それを説明できる。 過去の思想やその表現に対する批判的考察ができない。
九州大学文学部ディプロマ・ポリシー
九州大学文学部哲学コース・カリキュラムマップ(2025年度版)   九州大学文学部歴史学コース・カリキュラムマップ(2025年度版)
九州大学文学部文学コース・カリキュラムマップ(2025年度版)   九州大学文学部人間科学コース・カリキュラムマップ(2025年度版)
九州大学人文科学府人文基礎専攻ディプロマ・ポリシー   九州大学人文科学府人文基礎専攻・カリキュラムマップ(2025年度版)
九州大学人文科学府歴史空間論専攻ディプロマ・ポリシー   九州大学人文科学府歴史空間論専攻・カリキュラムマップ(2025年度版)
九州大学人文科学府言語・文学専攻ディプロマ・ポリシー   九州大学人文科学府言語・文学専攻・カリキュラムマップ(2025年度版)
授業方法
授業形態(項目) 授業形態(内容)
● 講義 演習形式で進める。担当者は担当範囲のレジュメを作成し発表。
受講者には毎回「事後課題」の提出を求める。各回の授業内容に基づく感想・質問・意見等を提出すること。
記入内容に関しては、次回授業で紹介・コメント・さらなる議論を行なう。
外国語演習
● 原典資料演習
実習/フィールド調査
Problem-Based Learning (問題発見・解決型学習)
学生のプレゼンテーション
● Moodle の使用
学外実習
野外実習

テキスト : 和辻哲郎『日本倫理思想史』(一)、岩波文庫、2011年
*岩波文庫版の入手が難しい場合、『和辻哲郎全集』第12巻でも可。
参考書 :
授業資料 :

授業計画 (授業計画は予定であり、学びの進捗に合わせて変更することがあります。)
進度・内容・行動目標等 講義 演習・その他 授業時間外学習
1 ガイダンス ○ 事後課題をMoodleで提出
2 『日本倫理思想史』緒論を読む 演習 事後課題をMoodleで提出
担当者はレジュメを作成
3 『日本倫理思想史』第一篇を読む 演習 事後課題をMoodleで提出
担当者はレジュメを作成
4 『日本倫理思想史』第二篇を読む 演習 事後課題をMoodleで提出
担当者はレジュメを作成

成績評価
観点→
成績評価方法
↓
G_B-1-2a
[修士:文献の読解力]
G_B-2-1
[修士:知識・理解の深化と統合]
備考(欠格条件、割合等)
授業への貢献度 ◎ ◎
レポート ◎ ◎
出席 欠格条件

GPA評価
A B C D F
授業を通じて、総じて「かなり優れている」に相当する活動を行った。 授業を通じて、概ね「優れている」を超える活動を行った。 授業を通じて、「及第する」に相当する活動を行った。 授業を通じて、総じて「及第する」には達しないものの、それに近い活動を行った。 授業を通じて、「一層の努力が必要」の活動にとどまった。

成績評価基準に関わる補足事項 : 毎回の課題提出による授業への貢献を特に重視する。
学習相談 学習相談 : まずはメール(iijima@artsci.kyushu-u.ac.jp)で相談のこと。

授業以外での学習に当たって : 毎回「事後課題」の提出を求める。
講読文献のレジュメ作成・発表を1〜2回担当する。

合理的配慮について :
障害(難病・慢性疾患含む)があり、通常の方法による授業を受けることが困難な場合には、教育目的の本質的な変更など過重な負担を伴わない限り、合理的配慮を受けることができます。合理的配慮とは、教授・学習法の変更、成績評価の方法の変更、授業情報の保障(資料の字幕化、個別の資料配布、録音・撮影の許可)、受講環境の調整などを指します。実際の方法については担当教員と建設的対話を行なった上で決定されます。
<相談窓口> キャンパスライフ・健康支援センター インクルージョン支援推進室(伊都地区センター1号館1階)
(電話:092-802-5859 E-mail:inclusion@chc.kyushu-u.ac.jp)