人文科学府 人文基礎専攻 哲学・倫理学 分野
倫理学 専修
専修科目 (単位数 2)
選択科目
対象学年:
対象学部等:
日本倫理学特論 III
Japanese Ethics (Specialized Lecture III)
講義題目  田辺哲学と西田哲学
福岡大学人文学部教授 竹花 洋佑
科目ナンバリングコード:
講義コード:
2026 前期
集中
伊都イーストゾーン 教室
E/J科目 (日本語, English)
更新情報 : 2026/7/6 (08:44)
授業の概要  近代日本を代表的哲学者であり、また「京都学派」の二つの柱である西田幾多郎(1870-1945)と田辺元(1885-1962)は、互いに批判し合い、かつそのことを通して互いに影響を与えながら、その思想を形成していったことはよく知られている。この授業では、そのような両者の思想形成を主に田辺元の側から捉えることによって、両者の哲学の意義と可能性とを明らかにしてゆく。
両者の哲学的対立の争点はいくつかあるが、その中心は無というものをいかなる仕方で捉えるか、ということであった。両者は無の本質を「絶対無」に見る。これは「いかなる意味でも存在としては理解されないもの」であり、これは相対的な意味での無、すなわち「存在しないが存在するものとして考えることが可能なもの」との対比において論じられる。西田が「絶対無」を場所として理解し、これを相対的な有無を包むものとしたのに対し、田辺は相対的無との媒介においてのみ「絶対無」は可能であるとし、それを種という非存在者として捉えた。このような無の哲学の意味を主に西洋哲学との関係で捉えることで浮き彫りにする。
 授業で取り上げるテーマはおよそ以下の通りである。
・初期田辺哲学と西田哲学
・田辺の西田批判の意味
・ヘーゲル哲学と西田・田辺哲学
・西田・田辺の時間論
・非存在としての田辺元の「種」概念・
・西田・田辺哲学における社会・歴史の問題
・西洋哲学における無の問題と西田・田辺哲学

(This course examines how two prominent philosophers of modern Japan, Nishida Kitaro (1870-1945) and Tanabe Hajime (1885-1962), who are the two pillars of the "Kyoto School," influenced each other and shaped their respective philosophies.)
キーワード : 田辺元、西田幾多郎、自覚、場所、絶対無、永遠の今、身体、種、行為、生命、歴史、国家
履修条件 :
履修に必要な知識・能力 :
特記事項
遠隔/対面 Moodle 情報
対面授業 授業資料の配布や課題の提出等Moodleを使用します。
リアルタイム-オンライン授業
ハイブリッド授業(対面+オンライン)
オンデマンド型授業
課題提出型授業

教職 :
資格 :
到達目標
かなり優れている 優れている 及第である 一層の努力が必要
G_A-2 [修士:専修分野の知識と理解]
過去の思想やその表現に対する批判的考察を通じて、人間存在を深く理解し、それを説明できる。
田辺元と西田幾多郎の哲学の相互影響関係の理解に基づいて、その共通点を対立点を的確に理解している。 田辺元と西田幾多郎の哲学の相互影響関係の理解に基づいて、その共通点を対立点を理解している。 田辺元と西田幾多郎の哲学の相互影響関係の理解に基づいて、その共通点を対立点について最低限理解している。 田辺元と西田幾多郎の哲学の相互影響関係の理解に基づいて、その共通点を対立点について理解していない。
G_B-1-2a [修士:文献の読解力]
それぞれの専門分野に固有の問題設定を理解し、研究手法を正しく身に付けて実践し、必要な史資料や文献を収集できる。
田辺元と西田幾多郎のテキストの内容を十分に理解し、かつそれを的確に日本語に表現できる。 田辺元と西田幾多郎のテキストの内容を理解し、かつそれを日本語に表現できる。 田辺元と西田幾多郎のテキストの内容を理解できるが、それを日本語で表現することにはやや難がある。 田辺元と西田幾多郎のテキストの内容を理解できていない。
九州大学文学部ディプロマ・ポリシー
九州大学文学部哲学コース・カリキュラムマップ(2025年度版)   九州大学文学部歴史学コース・カリキュラムマップ(2025年度版)
九州大学文学部文学コース・カリキュラムマップ(2025年度版)   九州大学文学部人間科学コース・カリキュラムマップ(2025年度版)
九州大学人文科学府人文基礎専攻ディプロマ・ポリシー   九州大学人文科学府人文基礎専攻・カリキュラムマップ(2025年度版)
九州大学人文科学府歴史空間論専攻ディプロマ・ポリシー   九州大学人文科学府歴史空間論専攻・カリキュラムマップ(2025年度版)
九州大学人文科学府言語・文学専攻ディプロマ・ポリシー   九州大学人文科学府言語・文学専攻・カリキュラムマップ(2025年度版)
授業方法
授業形態(項目) 授業形態(内容)
講義 授業は基本的に講義を中心に行われますが、時折学生に問いを投げかけたり、または学生から質問をしてもらうなどして、理解を深めてきます。また、moodleで毎回質問や意見を記入してもらい、それについて次の授業で答えるようにします。
外国語演習
原典資料演習
実習/フィールド調査
Problem-Based Learning (問題発見・解決型学習)
学生のプレゼンテーション
Moodle の使用
学外実習
野外実習

テキスト : 簡単なレジュメを配布し、板書を用いて解説を行なっていきます。テキストについてはmoodleを通して配布します。
参考書 : 授業中に適宜指示します。
授業資料 :

授業計画 (授業計画は予定であり、学びの進捗に合わせて変更することがあります。)
進度・内容・行動目標等 講義 演習・その他 授業時間外学習
1 初期田辺哲学と西田哲学(1) 授業を振り返って、疑問や意見をMoodleに記入すると同時に、配布されたテキストを熟読しておくこと。
2 初期田辺哲学と西田哲学(2) 授業を振り返って、疑問や意見をMoodleに記入すると同時に、配布されたテキストを熟読しておくこと。
3 留学後の田辺哲学 授業を振り返って、疑問や意見をMoodleに記入すると同時に、配布されたテキストを熟読しておくこと。
4 田辺の西田批判の意味 授業を振り返って、疑問や意見をMoodleに記入すると同時に、配布されたテキストを熟読しておくこと。
5 身体および人間学の問題−ハイデガーとの関係で− 授業を振り返って、疑問や意見をMoodleに記入すると同時に、配布されたテキストを熟読しておくこと。
6 「永遠の今」−西田の時間論− 授業を振り返って、疑問や意見をMoodleに記入すると同時に、配布されたテキストを熟読しておくこと。
7 西田と田辺のヘーゲル理解 授業を振り返って、疑問や意見をMoodleに記入すると同時に、配布されたテキストを熟読しておくこと。
8 「種の論理」の基本思想 授業を振り返って、疑問や意見をMoodleに記入すると同時に、配布されたテキストを熟読しておくこと。
9 「種の論理」に対する西田の応答 授業を振り返って、疑問や意見をMoodleに記入すると同時に、配布されたテキストを熟読しておくこと。
10 西田の「歴史的身体」および「行為的直観」の思想 授業を振り返って、疑問や意見をMoodleに記入すると同時に、配布されたテキストを熟読しておくこと。
11 「非存在」としての田辺元の「種」 授業を振り返って、疑問や意見をMoodleに記入すると同時に、配布されたテキストを熟読しておくこと。
12 西田と田辺の国家理解 授業を振り返って、疑問や意見をMoodleに記入すると同時に、配布されたテキストを熟読しておくこと。
13 西洋哲学における無の哲学との対比(1) 授業を振り返って、疑問や意見をMoodleに記入すると同時に、配布されたテキストを熟読しておくこと。
14 西洋哲学における無の哲学との対比(2) 授業を振り返って、疑問や意見をMoodleに記入すると同時に、配布されたテキストを熟読しておくこと。
15 まとめ 授業を振り返って、疑問や意見をMoodleに記入すると同時に、配布されたテキストを熟読しておくこと。

成績評価
観点→
成績評価方法
G_A-2
[修士:専修分野の知識と理解]
G_B-1-2a
[修士:文献の読解力]
備考(欠格条件、割合等)
レポート 70%
授業への貢献度 30%

GPA評価
A B C D F
授業を通じて、総じて「かなり優れている」に相当する活動を行った。 授業を通じて、概ね「優れている」を超える活動を行った。 授業を通じて、「及第する」に相当する活動を行った。 授業を通じて、総じて「及第する」には達しないものの、それに近い活動を行った。 授業を通じて、「一層の努力が必要」の活動にとどまった。

成績評価基準に関わる補足事項 : 「授業への貢献度」は、授業内での質問内容やその頻度、またMoodleで提出してもらう意見・質問の的確さによって評価される。
学習相談 学習相談 : 以下のアドレスにまず連絡してください。
takehana@fukuoka-u.ac.jp

授業以外での学習に当たって :

合理的配慮について :
障害(難病・慢性疾患含む)があり、通常の方法による授業を受けることが困難な場合には、教育目的の本質的な変更など過重な負担を伴わない限り、合理的配慮を受けることができます。合理的配慮とは、教授・学習法の変更、成績評価の方法の変更、授業情報の保障(資料の字幕化、個別の資料配布、録音・撮影の許可)、受講環境の調整などを指します。実際の方法については担当教員と建設的対話を行なった上で決定されます。
<相談窓口> キャンパスライフ・健康支援センター インクルージョン支援推進室(伊都地区センター1号館1階)
(電話:092-802-5859 E-mail:inclusion@chc.kyushu-u.ac.jp)