人文科学府 人文基礎専攻 哲学・倫理学 分野
哲学 専修
専修科目 (単位数 2)
選択科目
対象学年:
対象学部等:
哲学基礎特論 II
Philosophy (Specialized Lecture II)
講義題目  クリプキにたどりつくまで
准教授 葛谷 潤
科目ナンバリングコード:
講義コード:
2026 後期
毎週 木曜3限
伊都イーストゾーン A-101 教室
E/J科目 (日本語, English)
更新情報 : 2026/3/21 (20:04)
授業の概要  20世紀の言語哲学を大きく二つの時期に分ける線を引くとすれば、その一つの画期は、1970年の講演をもとに1972年に『名指しと必然性』(Naming and Necessity)として出版されることになる、S・クリプキの議論に求められるだろう。『名指しと必然性』、およびそれに関連するクリプキの一連の議論は、言語哲学の中心的な問題設定に大きな変化をもたらした。したがって、『名指しと必然性』が何をどのように変えたのかを大まかにでも把握することは、それ以降の哲学的議論を理解するためにも、それ以前の議論を現代的観点から評価するためにも、重要である。
 そこでこの講義では、『名指しと必然性』が言語哲学の何をどう変えたのかに関する基本的な理解を得ることを目指す。基本的には、まず現代的な言語哲学の議論に取り組むための準備作業として、基本的な道具立てとしての「形式言語」の取り扱いにある程度慣れ親しんでもらう(ここでは、「記号操作」という意味でのある程度の数学的思考が要求される)。次に、『名指しと必然性』が相手取ることになるそれ以前の基本的な理論的枠組みを、20世紀初頭の分析哲学(および現象学)の議論を辿ることで押さえる。その後、『名指しと必然性』の議論を参照しつつ、それらの枠組みがどのように批判されたのかを確認する。最後に、『名指しと必然性』が積み残した問題に対するクリプキや関連論者の応答を確認する。

(This lecture course is designed to introduce students to Saul Kripke's Naming and Necessity and its significance.)
キーワード :
履修条件 :
履修に必要な知識・能力 :
特記事項
遠隔/対面 Moodle 情報
対面授業
リアルタイム-オンライン授業
ハイブリッド授業(対面+オンライン)
オンデマンド型授業
課題提出型授業

教職 :
資格 :
到達目標
かなり優れている 優れている 及第である 一層の努力が必要
G_A-2 [修士:専修分野の知識と理解]
当該分野における研究史と方法論を説明できる。
『名指しと必然性』および関連する論考におけるクリプキの議論を正確に理解し、それを批判的に検討できる。 『名指しと必然性』および関連する論考におけるクリプキの議論を理解し、それを自分の言葉で説明できる。 『名指しと必然性』および関連する論考におけるクリプキの議論を理解している。 『名指しと必然性』および関連する論考におけるクリプキの議論を理解できていない。
G_B-1-2c [修士:言語データの分析]
言語を対象とする領域では、収集した言語データを言語学的な方法論にもとづいて的確に分析し、文法的な構造や特徴を理論的に説明できる。
『名指しと必然性』および関連する論考が哲学に与えた影響を、それ以前の枠組みとの対比の中で正確に理解し、自分の言葉で説明できる。 『名指しと必然性』および関連する論考が哲学に与えた影響を、それ以前の枠組みとの対比の中で正確に理解している。 『名指しと必然性』および関連する論考が哲学に与えた影響を、それ以前の枠組みとの対比の中で最低限度理解している。 『名指しと必然性』および関連する論考が哲学に与えた影響を、それ以前の枠組みとの対比の中で理解できていない。
G_B-2-1 [修士:知識・理解の深化と統合]
専門分野の内容に関する深い理解と、学問固有の思考方法を獲得し、高度に専門的な知識を有機的に総合できる。
『名指しと必然性』および関連する論考が哲学とそれ以外の分野の間の関係に与えた影響を正確に理解し、自分の言葉で説明できる。 『名指しと必然性』および関連する論考が哲学とそれ以外の分野の間の関係に与えた影響を正確に理解している。 『名指しと必然性』および関連する論考が哲学とそれ以外の分野の間の関係に与えた影響を最低限度理解している。 『名指しと必然性』および関連する論考が哲学とそれ以外の分野の間の関係に与えた影響を理解できていない。
九州大学文学部ディプロマ・ポリシー
九州大学文学部哲学コース・カリキュラムマップ(2025年度版)   九州大学文学部歴史学コース・カリキュラムマップ(2025年度版)
九州大学文学部文学コース・カリキュラムマップ(2025年度版)   九州大学文学部人間科学コース・カリキュラムマップ(2025年度版)
九州大学人文科学府人文基礎専攻ディプロマ・ポリシー   九州大学人文科学府人文基礎専攻・カリキュラムマップ(2025年度版)
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九州大学人文科学府言語・文学専攻ディプロマ・ポリシー   九州大学人文科学府言語・文学専攻・カリキュラムマップ(2025年度版)
授業方法
授業形態(項目) 授業形態(内容)
講義
外国語演習
原典資料演習
実習/フィールド調査
Problem-Based Learning (問題発見・解決型学習)
学生のプレゼンテーション
Moodle の使用
学外実習
野外実習

テキスト : ハンドアウト(紙媒体)ないしスライド資料(電子媒体)
参考書 : 授業中に適宜指定する。
授業資料 :

授業計画 (授業計画は予定であり、学びの進捗に合わせて変更することがあります。)
進度・内容・行動目標等 講義 演習・その他 授業時間外学習
1 イントロダクション
2 自然言語と形式言語(1)
3 自然言語と形式言語(2)
4 自然言語と形式言語(3)
5 自然言語と形式言語(4)
6 固有名と記述(1)
7 固有名と記述(2)
8 概念分析と形而上学(1)
9 概念分析と形而上学(2)
10 『名指しと必然性』(1)
11 『名指しと必然性』(2)
12 『名指しと必然性』(3)
13 虚構名の問題(1)
14 虚構名の問題(2)
15 まとめ

成績評価
観点→
成績評価方法
G_A-2
[修士:専修分野の知識と理解]
G_B-1-2c
[修士:言語データの分析]
G_B-2-1
[修士:知識・理解の深化と統合]
備考(欠格条件、割合等)
小テスト 100%

GPA評価
A B C D F
授業を通じて、総じて「かなり優れている」に相当する活動を行った。 授業を通じて、概ね「優れている」を超える活動を行った。 授業を通じて、「及第する」に相当する活動を行った。 授業を通じて、総じて「及第する」には達しないものの、それに近い活動を行った。 授業を通じて、「一層の努力が必要」の活動にとどまった。

成績評価基準に関わる補足事項 : ほとんどの講義回の冒頭に小テストを行い、それに基づいて成績評価を行う。
学習相談 学習相談 : 随時受け付けているが、事前にアポイントメントをとることが望ましい。

授業以外での学習に当たって :

合理的配慮について :
障害(難病・慢性疾患含む)があり、通常の方法による授業を受けることが困難な場合には、教育目的の本質的な変更など過重な負担を伴わない限り、合理的配慮を受けることができます。合理的配慮とは、教授・学習法の変更、成績評価の方法の変更、授業情報の保障(資料の字幕化、個別の資料配布、録音・撮影の許可)、受講環境の調整などを指します。実際の方法については担当教員と建設的対話を行なった上で決定されます。
<相談窓口> キャンパスライフ・健康支援センター インクルージョン支援推進室(伊都地区センター1号館1階)
(電話:092-802-5859 E-mail:inclusion@chc.kyushu-u.ac.jp)